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メンタル

うつ病治療で注意すべき治療者への過剰な陽性転移とは?

精神科的な治療をしていく上で、患者から治療者に対する【陽性転移】という現象があります。

 

陽性転移とは、患者が主治医などの治療者に、信頼・尊敬・感謝・情愛・親密感の感情を持つことで、それは治療上とても有効な場合が多いのですが、それが過ぎると得てして悪い方向に向ってしまう事が多々あります。

 

人は誰でも、自分が辛いときに優しくしてもらったり、親身になってもらうと、その相手に対して好意を持つものです。それ自体は正常な心の働きです。

 

精神科でメンタル的な治療を行う場合、その方の症状を親身になって聞き、治療が良い方向に向うように努力します。治療を受ける方は、そういう態度を素直に嬉しいと思うでしょうし、有難いと感じるでしょう。

 

特にうつ病の方の場合、根が素直で几帳面な方が多いため、発病当初はそのような気力もないでしょうが、ある程度症状が落ち着いてくると、自分のために懸命に治療してくれた治療者に対して、信頼・尊敬・感謝・情愛・親密感の感情を持つことが良くあります。

 

治療する側からしてみれば、それは当然のことなのですが、受ける側にしてみれば、それが過剰に出てしまうこともあるわけです。

 

大抵の場合は、患者も大人ですから、それが表面化して大きな問題になることはありませんが、時折自制が出来ず治療者にラブレターを書いてみたり、告白をする方がいます。

 

告白は当然の如く上手くいかないわけで、それが原因でうつ症状が悪化する場合もあります。また入院治療している方の場合、退院するのが嫌で自殺未遂をしたりする方もいます。それでは全くの本末転倒といえるでしょう。

 

治療者を信頼し、好意を持つこと自体は決して悪いことではありません。

逆に、治療には効果的に働くでしょう。

 

人の心や感情は、簡単にコントロールできないものではありますが、それが過剰になりすぎないことも、とても大切なことだといえます。

 

うつ病治療 ~主治医に遠慮してはいけない~

うつ病を治療するために、メンタルクリニックや病院の精神科、心療内科に通院している場合、自分の主治医とはどう向き合っていったらよいのか。そんな悩みを抱えている方は少なくないと思います。

 

正直、今現在、メンタルクリニックは初診3ヶ月待ち……などという厳しい現状があるようです。

それは、病気の性質上、身体の診療のようにデータや触診で診察できるものではないため、診察に時間をかけなければいけないという理由があります。

診察する医師側も、一日に何人もの話をじっくりと聞き、そこから精神症状を把握し、治療していかなければいけないため、自分のメンタル管理上、一定の予約人数以上は診察できないという事情があります。

 

その点、病院では医師が複数在籍していることや、症状の重い患者を長期間放置できないという理由もあり、出来る限り早めに初診の診察を受けようとしています。

しかし、その分診察時間がクリニックに比べて短かかったり、診察までの待ち時間が長いなどの苦情も聞きます。

 

うつ病を患う方は、もともと他人に気を使う器質の方が多く、もっと話を聞いて欲しかったり、薬の詳しい説明だったり、病状についての見通しだったりを詳しく聞きたいと思ってもそれを中々言い出せないという方が多くいます。

 

実は、先生にあれを聞きたかったんだけど、忙しそうで聞けなかった…どうしたらいいのだろうと、後になって看護師やケースワーカーに相談してくる方もいます。

 

うつ病の服薬治療の場合、効果が出るまで一定の期間服用しなければいけなかったり、副作用が酷くて、本当は薬を変えて欲しいのに医師に言い出せず、勝手に服薬を中断したりする方がいます。

服薬中断は治療上、一番してはいけない行為です。

そうする前にきちんと医師に症状を話し、どうして薬を変えて欲しいのか、またどうして薬を変えてもらえないのかの説明を聞き、双方が納得した上での治療が一番大切になります。

 

うつ病の治療をより良く行うためには、こんな事を言ったら失礼だろうとか、恥かしいとか、そういった世間体を考えずに、正直に主治医に話し、またきちんと説明を聞きたいという意思を言葉にして出すことが必要です。

 

主治医には遠慮せず、きちんと相談していくことが、自分の病気を治すためにとても大事なのだということを覚えておいてください。

 

うつ病はどれくらいで治るもの?

うつ病の治療期間は症状に個人差があるので、一概にこの期間で治るというものではありません。再発の可能性もありますし、良い時と悪い時を繰り返しながら治療していく病気なので、一気に治すということができないということだけは理解しておきましょう。

 

人によって様々

人によっては半年、あるいは10年以上もうつ病治療をしている人もいます。半年ほどで治った人のなかには再発をするケースもあるので、平均的に治ったと感じるには1年ほどはかかると見込んでいたほうが良いでしょう。

 

治療の3段階+1段階

うつ病の治療段階には前駆期、極期、回復期の3段階があるといわれますが、再発を繰り返してしまうような場合には、次の再発の間に中間期をいれ4段階とすることがあります。

 

前駆期は、心の変化や体の不調が続くことが多く、これまで楽しかったことも楽しめず、辛い気持ちになってきます。不安にかられ、イライラして怒りっぽくなったりするのも特徴です。診断を受けるのであれば、この時期が最も良いのですが、多くの人はただ疲れているだけと判断してしまい受診までに至りません。

 

極期は、よりはっきりとうつ状態の症状が現れます。人との接触を拒み、家にこもりがちになることもあるのです。本人も気づいていますし、家族と同居しているのであれば家族もその様子をわかっているでしょう。ほとんどの人がこの極期に入ってから診断を開始します。

 

回復期は、うつ状態の良い時と悪い時を繰り返しながら投薬やカウンセリングを定期的に行って回復していきます。しかし、回復期は最も注意が必要で、酷い時の極期に比べ自傷行為や自殺願望がふと芽生えることが多いので注意が必要です。

 

中間期は、うつ病を回復した状態ですが、再発のしやすい状態でもあるため、再発を予防するためのリフレッシュやストレスの緩和が重要になります。

 

治ったから通院しなくても良いと判断しがちですが、回復まで担当してもらった医師との関係を絶たないようにしておくこともアフターケアのポイントだと思います。ほんの少しでも辛い時に、カウンセリングを受けるだけでも、せっかくの回復を再発に変えなくて済むからです。

 

うつ病治療では入院することもあります!どんな場合、入院しなければいけないの?

入院治療は、手術などで病院にいなければできない治療をするときに必要とされるケースが多いです。

ですが、うつ病でも入院治療は存在しています。うつ病の入院治療はどんなケースで行われるのか、どんな治療なのかを見てみます。

 

●安静にしている点は同じ

うつ病の場合は、手術や24時間体制のバイタルチェックなどは必要なく、基本的に入院して安静にしているのが治療法です。

それは通院していても、家でやった方がよい治療法とされているので、治療としての違いは入院でも通院でもあまりないと考えてください。

安静にするほかには、アナフラニールという薬の点滴を行う場合もありますが、こちらも通院でできないわけではありません。

 

●安全確保・強制的な休養

入院と通院の治療が大して変わらないなら入院する意味はないのでは、と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

うつ病での入院には2つの意味があります。

まず1つは安全確保で、1人でいると自殺してしまいそうなほど精神不安な場合、病院にいれば常に安全が確保されるメリットがあります。

そのため、精神状態が著しく不安定で、何かあった時に発見できる家族が遠くに住んでいるなどの場合は、入院の可能性があります。

もう1つは強制的に休養させられることで、うつ病で休養が必要なのに仕事などをどうしても続けたがる場合にも、入院は適用されやすいです。

そのほか、家庭環境に問題があり、家にいることがストレスになって休養できない場合にも、うつ病での入院が勧められます。

 

うつ病での入院は、薬の飲み忘れなどを防いでくれるメリットも持っています。

費用の面や人間関係なども総合的に考えて、うつ病で入院するかどうかを決めるのがよいでしょう。

 

うつ病と間違えやすい病気 ~甲状腺機能低下症など~

甲状腺とは、首の真ん中よりやや下、のどぼとけのすぐ下にある蝶が羽を広げたような3~5cmほどの臓器で、人の新陳代謝や正常な成長に関与する甲状腺ホルモンという大切なホルモンを生成し分泌する場所です。

 

良く、バセドウ病のような甲状腺機能亢進症については耳にすると思いますが、逆の症状…甲状腺機能低下症になると、この甲状腺ホルモンの分泌が少なくなってしまい、一見うつ病のような症状が出現するので注意が必要です。

 

血液中の甲状腺ホルモン濃度が低くなると、身体の新陳代謝(エネルギー代謝)が悪くなるために、次のような症状が現れます。

 

1.元気が出ない

2.疲れやすい

3.眠気が強く、いつも眠い

4.動作が遅く緩慢になる

5.物覚えが悪くなる

6.便秘

7.喉が渇き声が枯れやすくなる

8.まぶたが腫れぼったくなる

9.体重増加

10.寒がりになる

 

1~7までは、文字通りうつ病でも見られる症状です。

症状だけを問診して判断すると、うつ病と間違われるのもうなずけます。

 

また、副甲状腺機能亢進症により、高カルシウム血症になった場合も、同様の症状が出ることがあります。

 

甲状腺機能低下症も副甲状腺機能亢進症も、どちらも簡単な血液検査で診断が可能です。

そのため、もしうつ病かもしれないと思える症状が出た場合、かかりつけの医師がいる場合は一度きちんと相談し、精神科にかかる前に検査をして頂いた方が良いでしょう。

 

その他、医薬品の副作用だったり、糖尿病などの成人病の悪化も、うつ病に似た症状を引き起こす場合があります。

 

どちらにしても、気分が憂うつで疲れやすい、やる気が起きないなどの症状をすぐに「うつ病」と決め付けることにも問題がありますので、精神科やメンタルクリニックを受診する前に、体の検査をしてみるのも一つの方法かと思います。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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