女性のカラダの悩み
辛い生理痛・・・温めるべき場所はココ!
生理痛のひどいときには、腹部や腰の周辺を温めると症状が軽くなると言われています。 実際に腹巻を年中手放せないという人もいるのではないでしょうか。
生理中は体が冷えやすく、またそれによって痛みがひどくなるといった循環があります。そのため体、特に腹部や腰を温める「温活」が生理痛軽減のカギになることがあります。
温めて効果のある場所
生理痛というとまず子宮のある場所、つまり腹部の痛みを感じると思います。そのため腹巻などで腹部を温めるのですが、腹部よりももっと効果的な場所があります。
仙骨
まず効果的なのは仙骨という場所を温めることです。仙骨はおしりの割れ目の上にある骨です。指で触ると指が引っかかるように骨にあたります。ここを温めることで子宮をかこっている骨盤が温まり、子宮や卵巣あたりの血行が改善されるので、生理痛を緩和します。
温める方法としては、腹巻などをしてその上からカイロなどでじわじわと温めるとよいです。
内もも
痛み止めを使わなければ動けないというくらい生理痛がつらく、生理のときあるいはその他のときでも内ももがひんやりする、と言った場合は、内ももを温めるのがよいです。
漢方の世界では、内ももには内ももや卵巣に関するつぼがあります。そのため、子宮の冷えが内ももの冷えとして反映されるのです。
ツボは押しても効果がありますが、お灸などのように温めても効果がありますから、温める事でも十分効果があります。特にスカートのときは下から冷気が上がってくるので、下にはくものを工夫しましょう。
おへその下
ここにもホルモンバランスを整えるツボがあります。ツボを押す場合は正確な場所を見つけなければいけませんが、温める場合はこの周辺を広く温めればよいです。ここを温めるときは下着の上からカイロを貼りつけるなどしてください。
首
重要な頭を支え、体とつなぐ役割をしている首はちょっとした体の歪みや、姿勢の悪さで負担がかかりやすい部分です。この首は自律神経が集まる場所でもあり、生理の周期を支配している女性ホルモンの分泌は、自律神経の中枢である視床下部でコントロールされています。
この自律神経と女性ホルモンは密接な関係にあり、どちらか一方に不具合が生じるともう一方にも不具合が生じると言った具合になります。つまり、その首が冷えてしまうと、自律神経のバランスが崩れ、女性ホルモンのバランスも崩れ、生理痛が悪化します。 そのため首の血行をよくすることが必要です。
冬場はスカーフやマフラーなどで首を温めることが必要です。他にもカイロをタオルで巻いて、首のつけ根の部分を温めることができます。
ふくらはぎ
心臓から全身に送った血液は、ふくらはぎの筋肉の働きによって心臓に戻ってきます。これによって血液の循環がよくなりますし、特に起こりがちな下半身の冷えを解消することができます。血液は心臓から出るときは温かいですが、ふくらはぎなど末端まで流れると冷えてしまいます。
そのためふくらはぎを温めることで、全身に温かい血液が流れることになります。 ふくらはぎを温める方法は、レッグウォーマーなどの着用で行えます。あるいは足湯などで下半身を温めることでもよいです。そうはいっても夏場などはこれができませんから、基本的なふくらはぎの筋肉量を上げる事も効果的です。
生理痛をラクにするには温める?冷やす?
生理痛緩和のためには腰回りを温め、冷えを徹底的になくすことが効果的であるということを聞いたことがある人は多いと思います。 しかし一方で患部を冷やすことで生理痛の症状を軽減できるという説もあります。この二つを比較してみましょう。
温めて生理痛を解消する
温めることで生理痛が解消されるというのは、生理中に起こる血の巡りの悪さを解消すると言う点にあります。生理中、子宮はたくさんのエネルギーを必要とし、たくさんの血液が必要になる一方、はがれた子宮内膜と共にたくさんの血液を体外に出します。
そのため、基本的に生理中の体は血が足りない状態で、たくさんのエネルギーが必要な大仕事をしているのです。それによって生理痛が起こるのですが、血の巡りをよくすることによってこれを緩和しようというのが腰回りや、体を温めるという方法です。
冷やして生理痛を解消する
生理痛を冷やして緩和するという意見にはいくつか理由があるようです。
・痛覚神経
生理痛を痛いと感じるのは腹部の痛覚神経が刺激されているからです。そのため、この神経を麻痺させることができれば痛みを感じにくくなります。ただしこの痛覚神経には個人差があるので、効果を大きく感じる人と、あまり効果を感じられない人がいるようです。
また、生理中は子宮内が炎症のような状態になっていますので、それを鎮める効果も期待されるのだそうです。
・二次的効果
人の体には、冷えに対して反発するような作用があるのを知っているでしょうか。冷却すると当然血管は収縮し、その部分は冷たくなってしまいます。しかし、その部分を一定時間冷やし続けると、今度は体がこれではいけないと反応し、血管を拡張させ、冷やした部分の温度が上がるのです。
それならば、最初から温めればいいじゃないかと思うと思います。しかし、ポイントとなるのは、冷却は単純に温めるよりも、比較的深部にまで効果を及ぼすということです。そのため体の中から温まりやすく、肝心な臓器を温めることにつながるのだということです。
によって温めた方がラクになる人、冷やした方が意外に症状が良くなる人といるようですので、まずはどちらが合っているか試してみてください。
子宮が冷える要因
夏になると生理痛が強くなる人はいませんか?実は、夏は様々な理由から子宮が冷えやすいのです。
・冷房が効いた室内にいるため
・室内と野外の温冷差によって自律神経が乱れるため
・冷たい飲み物、食べ物を摂取することが多いため など
子宮を暖める方法
・炭酸浴
入浴はシャワーで済ませずに、浴槽に入りましょう。特に炭酸浴での半身浴がオススメです。一般的な浴槽に対して、重曹を300g溶かして、その後にクエン酸を300g溶かします。夏は38度、冬は41度くらいが良いでしょう。
・カイロ
おへその下辺りと、仙骨という尾骨の上あたりにカイロを貼ると、前後から子宮を挟みこむような形になるので、よく温まります。
・マッサージ
アロマオイルを温めて、仙骨あたりをマッサージします。仙骨の下から上に向かって螺旋を描くようにマッサージします。また、太ももをひざ上から脚の付け根までゆっくりとさすってマッサージすることも効果的です。
・ツボ押し
「三陰交」というツボを痛気持ちいいくらいの強さで押します。三陰交は内側のくるぶしから指横幅4本分上にあります。骨の横の溝のあたりです。
・布ナプキンを使う
使い捨ての紙ナプキンだと、吸収した経血が冷えてしまい、それが子宮を冷やすことにつながります。布ナプキンを使い始めてから、生理痛が軽くなっただけでなく、経血の量が減ったなどの声も聞かれます。
・運動をする
適度な運動をして循環を良くすることで、血液がしっかりと子宮に届いて温めることになります。また、筋肉をつけておくことで、代謝も良くなります。
・湯たんぽ
湯たんぽを内股に挟むことで血液循環が良くなり、子宮も温まります。
夏だからこそ、女性の美容と健康に大敵な「冷え」を予防、改善しましょう。
温めることで婦人科系の病気の症状は幾分か解消されます。人によって効果の出方は違いますので、温め方などは自分に合った方法を探してみてください。
(Photo by:http://www.ashinari.com/)
著者: カラダノート編集部