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統合失調症の原因は遺伝か環境か?

       

統合失調症研究の長い歴史の中で、統合失調症は遺伝なのかそれとも環境によって生じるのか、何らかの素因によるものなのか、心因的なものによるのかと、それぞれ相反する議論が繰り返されてきましたが、決着のつかないままに未だ議論が繰り返されています。

今の所、統合失調症の発症には、それら全てが関与していると折衷的な判断に落ち着いているようです。

 

統合失調症には、一見、遺伝が深く関与しているように見えます。

それは精神科に関わる仕事をしている人であれば誰しも感じることでしょう。

 

しかし、公の研修などでは、それは大概否定されます。

それは精神科に関わる専門家が「統合失調症は遺伝だ」などと言ってしまえば、世の中で「あの一家は精神病の家族だ」と差別的な扱いが起きかねないからです。さすがにそれは好ましい事ではありません。

 

確かに、統合失調症が遺伝で発症すると言い切ることはできません。

しかし、一般集団の発病危険率と患者家族の発病の発病危険率を比較した場合、一般集団の発病危険率は0.8%(日本)から0.83%(ヨーロッパ)であるのに対し、統合失調症患者の家族の発症危険率は兄弟では6.6%、子供は10.1%、二卵性双生児では17.5%、一卵性双生児では69.0%と、かなり高い数字になっていることも確かです。

但し、この結果については患者と家族は同じ環境下にて生活しているので、環境因子も否定できないわけです。

 

そこで今度は、一卵性双生児をそれぞれ同じ環境と異なった環境で育った場合で比較した所、発病率にはさほど差がないという結果が出ました。

こうした一連の研究では、統合失調症の発現には遺伝的な要因が強く関与しているようにみえます。

 

しかし、ここで知っておいて頂きたいのは、統合失調症という病気そのものが遺伝するわけではなく、遺伝的に規定されているのは、せいぜい統合失調症を準備する素因的なものにすぎないということです。

素因的なものをその人が持っていたとしても、発症するとは限りません。例えて言うなら、その人が遺伝的に糖尿病になり易い素因を持っていたとしても、糖尿病になるとは限らないというのと同じなのです。

 

要するに、遺伝的に統合失調症が発症しやすい素因を持っていたとしても、それを回避すれば、何ら問題ないということです。

近年では、神経薬理学的な様々な研究がされていますので、今後は予防的な意味での治療が具体化されるかもしれません。

 

そう考えると、100人に1人発症する可能性のある、今までは統合失調症とは無関係だった一般集団の方が、より一層、メンタルケアに気を配る必要があるといえるのではないでしょうか。

 

 

 

 

(Photo by://www.ashinari.com/2009/09/30-029344.php )

 

著者: kyouさん

本記事は、2016-08-03掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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