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健康診断・健康管理

傷口は消毒してはいけない?最新の応急処置法について

 

応急救護措置法は年々変化している

 

皆さんは応急救護処置の方法についてご存知でしょうか?数年前に自動車教習所などで講習を受けて知っている、と言った場合でも数年経てばすっかり変化してしまっているという場合もあり、常に新しい情報に更新することが重要だと言われています。

例えば、心肺停止が起こった際に、過去には一般の方にも心臓マッサージと人工呼吸が義務付けられていましたが、現在では心臓マッサージのみ行った場合の方が生存率が高く、酸素吸入量も変わらないことから、心臓マッサージのみの救命措置が推奨されています。

 

以下では、様々なケースにおける過去と現在の応急処置の方法を比較し、正しい方法についてご紹介していきたいと思います。

 

最新の正しい応急処置法とは?

 

昔と現在で、応急処置法が大きく異なるとされているのは、以下の7点です。

 

1)出血の際は、圧迫止血が効果的である
2)の手当ては、水道水で洗い流し、サランラップで巻く
3)心肺停止の際、心臓マッサージを継続する(一般の方は基本人工呼吸を行わない
4)発熱の際は、脇の下と首の横を冷やす
5)洗剤を誤飲した際は、牛乳を飲ませ、「吐かせず」病院へ
6)タバコの浸出液誤飲した際、牛乳を飲ませず病院へ
7)脳卒中を発症したら、横向きに寝かせる

 

それぞれの詳細について

 

1)出血の際は、圧迫止血が効果的である
<従来>
過去には、傷より上部を布などで縛って止血が行われていた。
<最近>
現在ではこの方法は組織の壊死を招くとして推奨されていません。基本的には傷の真上から強く圧迫を行うのみで止血を行うことが出来ます(最低3分間程度)。また、傷口を心臓より高くすることも効果的であるとされています。

 

2)傷の手当ては、水道水で洗い流し、サランラップで巻く
<従来>
過去には、擦り傷などが出来たら、水道水で洗い流した後消毒、包帯が行われていた。
<最近>
現在では「浸潤療法」と言って、水道水で洗い流した後は、傷口を乾燥させずに患部からの浸出液による自然治癒に任せるのが良いとして、サランラップで巻く方法が勧められています。(浸潤療法:上手く行けば傷口が綺麗に治るといわれている。消毒液:治癒のための細胞を殺してしまい、治癒が遅れる。)

 

3)心肺停止の際、心臓マッサージのみを継続する(一般の方は人工呼吸を行わない)
<従来>
過去には、人工呼吸と心臓マッサージの両方が行われていた。
<最近>
現在では、一般の方は心臓マッサージのみを行うことが推奨されています。生存率は、心臓マッサージのみの方が高いとされています。
また、心停止は1分経過するごとに、生存率が10%下がると言われていますので、気づいたら1秒でも早く胸部圧迫を行うことが必要です。

 

4)発熱の際は、脇の下と首の横を冷やす
<従来>
過去には、おでこを冷やすこと、体を温めて汗をかかせて解熱させることが一般的であった。
<現在>
太い動脈の通る、脇の下と首の横を冷やすことが最も効率的であるとされています。

 

5)洗剤を誤飲した際は、牛乳を飲ませ、吐かせず病院へ
<従来>
過去には、洗剤を誤飲した際は、水や牛乳を飲ませて吐かせる方法が行われていた。
<現在>
現在では、洗剤は粘膜を通ることでやけどを起こすとされているので、吐かせてしまうと食道やのどの粘膜を傷つけてしまうので、胃の粘膜を保護するミルクなどを飲ませて、「吐かせず」に病院へ連れて行きます。

 

6)タバコの浸出液を誤飲した際、牛乳を飲ませず病院へ
<従来>
タバコや浸出液を誤飲した際には、水や牛乳を飲ませてなるべく薄めようとするのが一般的であった。
<現在>
現在では、何も飲ませず病院へ連れて行くのが一般的です。胃の内部は強酸性のため、タバコのニコチンは溶け出しにくい状態ですが水や牛乳が胃に入ると溶け出しやすくなり、体内吸収を早めてしまう可能性があります。

 

7)脳卒中を発症したら、横向きに寝かせる
<従来>
脳卒中を発症したら「体を動かさずに、安静にさせて様子を見る」というのが一般的であった。
<現在>
現在は、救急隊が到着して直ぐ応急処置と運び込みを行いやすいようにすることが必要とされています。誤飲や窒息を防ぐため、ゆっくりと体ごと横向きに寝かせることが重要です。

 

最後に


応急処置法は、万が一のときのために知識として持っておくことが必要と言われていますが、いざ行動しなければいけない場面になったとき、実際に手を動かして得た知識でなければ十分に自信を持って処置できないので蘇生が遅れてしまうことも有り得ます。一度得た知識を無駄にしないためにも、機会があれば定期的に各消防局本部などで心肺蘇生法、AEDの使用法、止血法などについての実技を含んだ講習を受けるという方法があります。ご家族などに何か起こっても自ら率先して処置できるように、一度経験されることも重要ではないかと思います。

 

(photo by://pixabay.com/ja/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%B3-%E5%9B%B3%E9%9D%A2-%E6%BC%AB%E7%94%BB-%E5%BF%9C%E6%80%A5%E5%87%A6%E7%BD%AE%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%88-%E7%B7%8A%E6%80%A5-%E6%95%91%E5%8A%A9-%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9-66783/)

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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