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カンピロバクターの治療はどんなふうに行うの?鶏肉はキケン?!ギラン・バレー症候群との意外な関係

食中毒の一種であるカンピロバクターでは発熱や下痢、場合によっては血便などの症状が出ます。また、長時間腹痛が継続するのもカンピロバクターの特徴です。カンピロバクターの潜伏期間は1週間程度、回復期間は3-6日程度です。

 

●カンピロバクターの治療は安静にすること

食中毒の中でも重篤な症状を呈すことが少ないカンピロバクターの治療法は、とにかく安静にしてカンピロバクターの菌を出し切ることにあります。回復期間が3-6日ということからもわかるように、短めの治療期間で菌を出し切れば自然と症状も軽快する場合がほとんどですので、安心してください。

 

下痢があるので、定期的に経口輸液などで水分を補給しながら安静にすれば、ほとんどのカンピロバクターは治ります。

 

●症状がひどい場合は薬で対応

カンピロバクターの症状がひどい場合、もともと本人の免疫力が弱いために重篤な症状になる可能性が高い場合には薬で対応することもあります。

 

カンピロバクター治療でまず利用する薬がマクロライド系抗生物質と呼ばれているものです。マイコプラズマ、クラミジアなどの治療にも使われるマクロライド系抗生物質は安全度が高く、アレルギーを起こしにくい抗生物質としても知られています。

 

カンピロバクターの症状は、体内にとどまるカンピロバクター菌を追い出せば治る場合がほとんどなので、多くのカンピロバクター患者は数日間安静にしながら水分補給をするのが治療法です。

 

免疫力が低い場合などには抗生物質を用いた治療もあります。

 

 

鶏肉はキケン?!カンピロバクターから自分を守るには?

カンピロバクターの人間への感染経路としてもっとも多いとされるのが、食肉、特に鶏肉からの感染です。

では、鶏肉はどのように危険なのでしょうか?

 

■どのように汚染されているの?

カンピロバクターを含む多くの菌は動物の内臓の中に生息しています。

したがって、レバーをはじめ内臓を食すことは、それだけ危険を伴うということでもあります。

カンピロバクターの場合、特に鶏肉や鶏の内臓を食すことでの感染が多く見られます。

厚生労働省が公表している調査結果では、市販の鶏肉のほとんどからカンピロバクターが検出されるということでした。

また、鶏肉ではなく、鶏レバーや砂肝の感染も60%以上の確率で確認されているそうです。

 

カンピロバクターはかなり少量の菌でも感染が広がるため、養鶏場での感染拡大を防ぐのは大変難しいようです。

また、食肉に加工する場では、大量の鶏を一度に扱うため、衛生面で気をつけてはいても、加工の過程で菌が広がってしまうのを一定以上は防ぐことができないということも考えられます。

 

■中までしっかり加熱を

カンピロバクター菌は65℃以上で数分間加熱することで完全に滅菌することができます。

逆に言うなら、加熱が不十分であれば危険性が高まるということです。

食肉、特に鶏肉を食べる時に気をつけることは、

 

・清潔な調理器具で調理をする

・生食・内臓なるべく避ける

・中まで火がしっかり通るように調理する

 

これだけでもかなり効果的に感染を予防することができます。

 

■すすぐだけじゃダメ!

鶏肉や砂肝・レバーなどを調理するのに使った包丁やまな板などの調理器具を、サッとすすいだだけで他の食材の調理に使っていませんか?

水道水ですすいだだけの状態はもちろん、洗剤をつけて洗っても、使う洗剤や洗い方が不十分な場合など、菌がまだ付着していることも考えられます。

カンピロバクターは感染力が高く、ほんの一滴のしずくに含まれる菌程度の量でも感染・発症してしまうこともあるのです。

 

ですから、

 

・肉類とその他の食材を扱うまな板・包丁などを別ける

・生の物を調理した後の調理器具はしっかり洗って加熱消毒をする

・消毒後はよく乾燥させ、湿気の少ない状態で収納する

 

などが大切になってきます。

 

■正しい消毒を行いましょう!

近頃は様々な種類の除菌・滅菌のための製品がありますが、正しく使わなければ意味がありませんよね。

また、これらの除菌・滅菌製品も、必ずしもすべての菌やウィルスに有効なわけではないので、説明書を良く読み、有効に活用できればよいですね。

ここでとりあげているカンピロバクターには熱と乾燥が有効です。熱湯消毒をしてから、乾燥させると良いでしょう。

しかし、熱湯消毒とは言っても、ただ沸騰したお湯をかけるだけでは、高い効果は期待できません。

キーワードは「65℃以上で数分間」です。方法としては、

 

・大きな鍋でお湯を沸騰させ、その中に調理器具を入れて数分間煮沸する

 

・まな板など鍋に入らない大きさの場合は、沸騰させたお湯を何度か全体にかける

 

などです。

高温の蒸気が出るクリーナーで消毒もできる製品もあるようですが、そういった物を使用する場合でも、ゆっくりと全体に熱を行き渡らせ、しっかり除菌しましょう。

 

 

■安全に美味しく

ここまで読んでいただければ、きちんと情報を得て、安全な調理をすれば、鶏肉は危険ではなくなることがわかっていただけたのではないでしょうか。

少し手間はかかりますが、家族を病気から守るためにも、食材にしっかりと加熱をすることと、調理器具の除菌・滅菌をしっかりと実行したいですね。

熱湯消毒を行う際には、火傷にも気をつけましょう。

 

 

カンピロバクターとギラン・バレー症候群の意外な関係

カンピロバクターは発熱や下痢、腹痛を伴う感染症の一種で、死亡例はまだない病気です。

河川の汚染がある地域ではカンピロバクターの患者が多く、東南アジアやインドなどではよく見られる食中毒でもあります。

 

●カンピロバクターとギラン・バレー症候群

カンピロバクターの感染はギラン・バレー症候群と関係があると言われています。

ギラン・バレー症候群は致死率2-3%の神経炎で、アメリカの統計上はギラン・バレー症候群患者の10-30%がカンピロバクターに感染している・感染したことがあると発表されました。

日本では抗体検査によって実態数を把握する試みが行われ、都立衛生研究所ではギラン・バレー症候群患者の6割近くがカンピロバクター既感染とわかりました。

 

●なぜカンピロバクター発症後にギラン・バレー症候群が?

カンピロバクターの菌は神経細胞によく似ているとされています。そのため、人間の体内で免疫機能がカンピロバクターと神経細胞を間違ってしまうことがあるのです。

免疫機能はもともとカンピロバクターを攻撃しようと思って働いたのに神経細胞と見分けがつかなくて、神経細胞の方を攻撃してしまうため、神経炎であるギラン・バレー症候群が起きます。

 

発熱や下痢などを伴う食中毒のひとつであるカンピロバクターはギラン・バレー症候群の発症とも関わりがあると言われています。

カンピロバクター菌が神経細胞とよく似ていることから、免疫疾患に異常を催し、最終的に神経炎になってしまうのです。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-09掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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