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高齢者の皮膚トラブル 皮膚に起きる特徴と変化

高齢者の外見で、若い人と最も異なるのは皮膚(肌)ではないでしょうか。皮膚の状態は外見を左右するだけではありません。外部からの刺激に対するバリア機能にも、大きな影響を与えます。

 

加齢による皮膚の変化、高齢者の皮膚の特徴を挙げます。

 

主な特徴

高齢になると皮膚は薄く、乾燥します。皮膚表面の角質層が、乾燥などによってはがれやすくなり、その下にある表皮の厚みも薄くなります。

 

また角質層は薄くなるだけでなく、きめが粗く、ところどころめくれたりひび割れたりもします。皮膚の保水性も低下し、弾力や柔軟性が失われていきます。

 

女性は40代、男性は50代以降、皮脂の分泌量が低下します。皮脂は、角質層表面で膜を張るように、皮膚を保護します。皮脂の分泌量が減った皮膚は外部からの刺激に弱くなり、皮膚内部の水分が失われやすくなります。

 

高齢者の皮膚は、30歳の人と比べて30%も水分量が少ないといわれます。さらに皮脂の分泌量も減るため、非常に乾燥しやすい状態です。

 

ターンオーバー

古い皮膚と新しい皮膚が入れ替わるターンオーバーは、若い人では約28日周期です。加齢とともにターンオーバーの周期が長くなります。メラニン色素が蓄積しやすく、日光が良く当たる部分(顔・手の甲・前腕など)に、老人性色素斑というシミができます。

 

弾力

高齢者の皮膚は保水力が低下し、弾力を保つスプリングのようなはたらきをするコラーゲンの生成も不活発になります。そのため皮膚の弾力が失われ、シワができます。弾力が失われると、外部から受けた衝撃によってダメージを受けやすくなります。すぐアザができる老人性紫斑も、弾力性の低下が一因です。

 

高齢者の皮膚には、さまざまな変化が生じます。若い時とは違うスキンケアが必要です。

 

高齢者のオムツかぶれを防ごう~症状と治療編

高齢者のオムツかぶれは、早目の治療が大切です。治療のタイミングを逃さないよう、オムツかぶれの前兆を感じたら、医師に相談しましょう。

 

オムツかぶれには、次のような症状が見られます。

 

オムツかぶれの主な症状

・軽度:皮膚がやや赤くなります。軽い刺激を感じる場合もありますが、全く自覚症状がない高齢者がほとんどです。

 

・中度:赤みの範囲が広く、腫れもひどくなります。痛みや痒みを伴うケースが多く、不快感が強くなります。

 

・重度:かぶれがひどい部分は皮膚がただれてむけてしまい、出血します。水泡ができることもあります。排泄・オムツ交換・入浴時にはかなり痛むため、オムツ交換を嫌がる高齢者もいます。触れなくても痛く、睡眠の妨げにもなります。

 

・真菌感染:カンジダ細菌に感染すると、かなり強い赤みと腫れ、さらに小さな湿疹のようなブツブツができます。膿があるため、水泡のようにも見えます。

 

治療

ごく軽い症状、赤みがある程度なら、頻繁なオムツ交換で清潔を心がけ、皮膚を乾燥させれば治まります。

 

痛みや痒みを伴うなら、塗り薬による治療が必要になります。皮膚がむける、出血がある場合は、市販薬に頼らず医師から処方を受けた薬を使うことをお勧めします。

 

カンジダなどに感染すると、一般的な塗り薬は効きません。抗真菌剤が有効なので、医師の指導のもとで抗真菌剤を使用してください。ステロイド剤はカンジダの症状を悪化させるため、自己判断で使わないようにしましょう。

 

いかに早い段階でオムツかぶれに気づき、治療につなげるかがポイントです。

 

高齢者のオムツかぶれを防ごう~原因編

オムツを使用している高齢者に多い皮膚トラブルが、オムツかぶれです。オムツかぶれから別の皮膚疾患になるケースもあります。

 

オムツかぶれのメカニズムを知り、予防に役立てましょう。

 

オムツかぶれとは

一般的にオムツかぶれと呼ばれる状態は、「接触性皮膚炎」という疾患です。

 

さらに細かくいうと、皮膚が一定期間強い刺激にさらされて起こる「一時刺激性接触皮膚炎」にあたります。

 

オムツかぶれの場合、「一時刺激」は、次の2つです。

 

◆化学的刺激:排泄物によるアルカリ性の刺激

◆物理的刺激:オムツとの摩擦、陰部洗浄時や排泄物の拭き取りで生じる皮膚への負担

 

要因

オムツかぶれを引き起こす要因は複数あります。単独でもオムツかぶれは起きますが、いくつかの要因が重なると、より危険が高まります。

 

・オムツ内の蒸れ

以前よりもオムツの性能がアップし、通気性が良いものが売られています。しかし、オムツ内は密閉された状態のため、どうしても高温多湿になってしまいます。これは、細菌が繁殖するのに絶好の環境です。

 

・化学的な刺激

健康な皮膚の表面は弱酸性です。しかし、尿は時間がたつとアルカリ性に変化します。便、特にゆるい便には腸液が含まれるので、アルカリ性を呈します。アルカリの刺激が皮膚を傷めます。

 

・皮膚がもろい

高齢者の皮膚はデリケートなうえ、蒸れたオムツ内の皮膚はもろくはがれやすくなります。小さな刺激でも皮膚がはがれ、かぶれが広がります。

 

・バリア機能の低下

オムツを使用している場合、陰部に付着した排泄物を取り除くために陰部洗浄を行います。頻繁に陰部洗浄をすると、過剰に皮脂を洗い流してしまい、皮膚表面のバリア機能が低下します。

 

高齢者のオムツ内は、かぶれる条件が整っているといっても過言ではありません。これらの要因を少しでも取り除くことが、オムツかぶれ防止には欠かせません。

 

このアザは何?簡単にアザができてしまう、老人性紫斑

どこかにぶつけた覚えがないのに、高齢者の体にアザができていたことはありませんか?

 

これは、老人性紫斑かもしれません。老人性紫斑とはどういうものか、説明します。

 

老人性紫斑とは

軽い衝撃を受けただけで、簡単にアザができてしまう症状です。手の甲・前腕・背中・下肢によく起こります。

 

気が付かないほど軽くぶつけただけ、手を軽くつかんだけでも紫色で不規則な形をしたアザができます。色は赤紫からくらい紫です。次第にくすんだオレンジや黄色になり、やがて消えます。痛みが無い場合がほとんどですが、まれに鋭い痛みを伴うこともあります。

 

原因

加齢によって皮膚を構成する真皮・表皮の厚みが薄くなります。

さらに、毛細血管がもろく破れやすくなります。

 

そのため、外部からの衝撃が薄くなった皮膚を通じて奥まで達しやすく、もろくなった血管が破れてアザになります。

 

検査

老人性紫斑は加齢による皮膚の変化によっておこる老化現象で、病気ではありません。

ただ、出血性の疾患が隠れている可能性もあります。紫斑ができるようになったら、1度病院で検査を受けてみましょう。

 

肝機能・出血時間・血液凝固検査などを行い、異常がなければ治療の必要はありません。

ステロイド外用薬を使用すると、ステロイド紫斑ができる場合があります。ステロイド外用薬を使用しているなら、医師に相談しましょう。

 

予防

積極的な治療法はありません。軽い衝撃でも内出血を起こすため、ぶつけやすい手の甲・前腕を衣服で保護するのがお勧めです。

 

老人性紫斑は病気ではないため、大きなアザができていても慌てなくても大丈夫です。ただ別の病気がないか、念のため検査しておきましょう。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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