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高齢者の皮膚問題! 起こりやすいトラブルって?

加齢によって皮膚は刺激に弱くなり、トラブルを起こしやすい状態です。高齢者に多い皮膚のトラブルには、どんなものがあるでしょうか。トラブルの原因ごとにまとめました。

 

オムツ

オムツを使用している高齢者は、蒸れや汚れでオムツかぶれに注意が必要です。

尿に含まれるアンモニアは特に刺激が強く、長時間オムツ交換をしないと容易に皮膚が負けてしまいます。

 

オムツかぶれは、しばしばカンジタ症を併発します。

 

乾燥

高齢者の皮膚は非常に乾燥しているため、角質層がめくれてはがれやすくなっています。多くの高齢者は、老人性乾皮症の状態です。

 

極度の乾燥は痒みをもたらし、老人性皮膚掻痒症に悩まされる高齢者もたくさんいます。

皮脂の分泌量も減るため、皮脂欠乏性皮膚炎も心配です。

 

薄くなった皮膚

皮膚を構成する表皮や真皮がそれぞれ薄くなり、ささいな衝撃でも皮膚がダメージを受けます。軽く腕をつかんだりぶつけただけでも大きなアザができる老人性紫斑、皮膚が破けるように剥がれて出血する老人性皮膚委縮を起こしやすくなります。

 

主に真菌というカビが皮膚に感染・寄生して、さまざまなトラブルを生じます。白癬菌が原因の水虫は、特に多い皮膚疾患です。カンジタも目立ちます。

 

ダニ

ダニの寄生によって強い痒みや湿疹が起ります。最も痒みが強く、感染力が強いのは、ヒトヒゼンダニによる疥癬です。免疫力が低下している高齢者が発症しやすく、高齢者施設などで爆発的に感染が広がるケースもあります。

 

高齢者の皮膚は、もともとトラブルを生じやすい状態であるのに加え、オムツや免疫力低下といった他の要因も重なることで、さらに皮膚トラブルの危険が高まります。

 

肌を潤す食事で老人性乾皮症予防~脂質編

老人性乾皮症を予防するためには、食品から適度な脂質を摂取することが欠かせません。脂質の種類と役割、お勧めの食品をまとめました。

 

脂質とは

タンパク質・炭水化物と並び、人体を構成するのに欠かせない三大栄養素の1つです。体を動かすためのエネルギー源、体の機能を調節するホルモンの材料になります。

 

さらに細胞膜・血管・血液を作り、体脂肪として体温を保持します。

 

脂質の大半は、炭素・酸素・水素が結合した脂肪酸です。肉類・卵・乳製品といった動物性食品に多く含まれる飽和脂肪酸と、植物性食品と魚介類に多い不飽和脂肪酸に分けられます。

 

脂質が不足すると

エネルギーが不足し、免疫力が低下して体調を崩しやすく、ケガや肌荒れが治りにくくなります。皮膚や髪に潤いが不足し、乾燥します。

 

また、脂溶性のビタミンなど、脂質がないと吸収されない栄養素もあります。脂質が足りないと、他の栄養を有効に活用できません。

 

脂質が含まれる食品

◆飽和脂肪酸:肉類(牛・豚・鶏など)・乳製品(チーズ・バター・生クリーム)、卵(特に黄身)

 

◆不飽和脂肪酸:植物油(紅花油・大豆油・ひまわり油・コーン油)・魚介類(特に青魚)・ゴマ・ナッツ類・大豆

 

肥満や動脈硬化などの原因になり、取り過ぎが心配されるのが飽和脂肪酸です。 しかし、揚げ物などで多用する植物油の不飽和脂肪酸も、過剰摂取は禁物です。

どちらも適度に、バランスよく摂取してください。

 

植物油やラードのように油そのものを調理に用いるよりも、脂質を含む大豆やナッツを食べると良いでしょう。

青魚のDHA・EPAは、血流や脳の働きを良くする効果もあります。

 

アッサリした食事を好む高齢者は、脂質が適度に含まれる食品を意識して食べてください。揚げ物や、油を使った炒めものを食べなくても、食品から必要な脂質を摂取できます。

 

肌を潤す食事で老人性乾皮症予防~ビタミンA編

老人性乾皮症予防に欠かせない栄養素のうち、さまざまな食品に含まれ、毎日の食事で摂取しやすいのがビタミンAです。

ビタミンAのはたらきと、積極的に食べたい食品をまとめました。

 

ビタミンAとは

脂溶性(油に溶ける性質をもつ)ビタミンです。皮膚、特に粘膜の保水性を維持し、皮膚の健康を守ります。視力低下を防ぐ効果もあります。新陳代謝を促進するため、新陳代謝が衰えた高齢者には欠かせない栄養素です。

 

ビタミンAには、動物に含まれるレチノールと、植物に含まれるカロテンの2種類があります。

 

ビタミンAが不足すると

皮膚や粘膜が乾燥し、荒れやすくなります。皮膚がかさつき、手足の爪がもろくなるといった症状が表れます。

 

粘膜が傷つきやすくなるため、胃腸が荒れたり、のどの粘膜が荒れることもあります。

 

ビタミンA豊富な食品

◆レチノール(動物性食品)

レバー(豚・鶏など)・乳製品(牛乳・チーズ・バターなど)・卵・うなぎ・アナゴ・ホタルイカ・肝油

 

◆カロテン(植物性食品)

緑黄色野菜(にんじん・かぼちゃ・大葉・にら・ほうれん草・春菊・モロヘイヤ・小松菜・パセリなど)・海藻類(海苔・わかめ)・緑茶

 

レチノールの吸収率は非常に高く、80~90%です。それに比べてカロテンは吸収力が低く、食品によって10~60%と幅もあります。

ただカロテンは、緑黄色野菜など食物繊維を豊富に含む食品に存在するため、他の有効な成分も同時に摂取できます。

 

レチノールよりも過剰摂取の悪影響がなく、生活習慣病予防にもなります。レチノールとカロテンの両方をバランスよく摂りましょう。

 

ビタミンAは加熱しても壊れにくく、油と一緒に食べると吸収率がアップします。緑黄色野菜の炒めもの、レバニラ炒めなどがお勧めです。

 

老人性乾皮症予防だけではなく、毎日の健康を考えて、ビタミンAを含む食品をたっぷり食べてください。

 

肌を潤す食事で老人性乾皮症予防!セラミド編

老人性乾皮症を予防するためには、体の内側から皮膚の保水力を高める栄養成分を補給することも大切です。

積極的に摂りたい栄養成分の中から、セラミドを紹介します。

 

セラミドとは?

脂質の一種です。何層にも重なった、皮膚表面の角質層の隙間を満たしています。

細胞間をセラミドが満たしていることで、角質層の水分が保持され、皮膚のバリア機能が発揮されます。

 

セラミドは肌の内部で生成される物質ですが、生成量は30代を境に減少していきます。

 

セラミドが不足すると

角質層を満たしているセラミドが減少すると、角質細胞同士の隙間が空いてしまいます。乾燥肌・敏感肌の一因が、セラミド不足です。

外部からの刺激が皮膚内部まで達し、皮膚トラブルの原因にもなります。

 

水分の蒸散を防ぐ皮脂膜も形成されづらくなるため、皮膚の保水能力が低下します。

 

セラミドを多く含む食品

大豆・生芋こんにゃく・小麦・ヨーグルト・ほうれん草・米(胚芽を含むもの)・黒ゴマ・黒豆・ヒジキ・ゴボウに、セラミドが多く含まれています。

 

黒い色の食品は、セラミドがたっぷりです。黒ゴマは、すりゴマにしたほうが吸収が良くなります。ゴマ和えやサラダなど料理にたっぷり使いましょう。

 

米は、胚芽の部分にセラミドを含みます。

胚芽とは、いわゆる「ぬか」です。完全に精米した白米では効果がありません。玄米は、高齢者にとって噛みづらく、消化吸収も良くありません。

 

5分精米・7分精米なら、高齢者にもお勧めです。

 

生芋こんにゃくは、特にセラミドを補給できる食品です。必ず生芋を原料にしたこんにゃくを選んでください。

また、よく噛まないとセラミドを吸収できません。

 

こんにゃくは形状によってのどに詰まりやすく、窒息も心配な食品です。小さめに切ったり、糸こんにゃくを使うなどの工夫をしてください。

 

5分精米・7分精米のご飯と、黒っぽい色のおかずが、セラミド豊富な組み合わせです。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/2013/09/18-382221.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-03-31掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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