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介護・認知症

高齢者の入浴介助、皮膚を乾燥させないためのおすすめ入浴法!

入浴は高齢者の皮膚を清潔に保つ一方で、皮膚にダメージを与え、乾燥を促進する要因でもあります。皮膚を守る入浴方法をまとめました。

 

洗身は低刺激で

体を洗う石鹸やボディーソープには弱アルカリ性のものがあります。しかし、高齢者の皮膚には刺激が強すぎます。選ぶなら、皮膚表面と同じ弱酸性のものをお勧めします。

浴用タオルも刺激を考え、化繊のアカスリやボディブラシは避けてください。綿100%の浴用タオルか手で洗うと良いでしょう。

石鹸・ボディーソープの使い過ぎ、体のこすり過ぎも高齢者の皮膚には負担がかかります。

泡で優しくなでるように洗ってください。

 

湯船

湯船の温度がポイントです。熱すぎると皮脂がとれてしまい、角質層へのダメージもあります。

適温は、ややぬるめの39℃です。保湿剤入りの入浴剤もあります。

香料など皮膚への刺激が強い成分を使っていない、低刺激の入浴剤を選んでください。

 

湯上り

お風呂から上がったら、素早く体を拭きます。

軟らかいタオルで、軽く叩くように拭きましょう。

湯上りの皮膚は、非常にデリケートです。タオルでゴシゴシこするように拭くと、角質がダメージを受けます。

 

また、皮膚の水分が蒸散しやすい状態なので、保湿クリームなどで皮膚を保護すると良いでしょう。

皮膚科で低刺激の保湿クリームや乳液を処方してもらうと良いでしょう。

 

入浴では、皮膚の水分だけではなく体内の水分が失われます。入浴前と後に、コップ1杯の水を飲むことをお勧めします。

 

高齢者の入浴介助 全体の流れとポイント

自宅で高齢者の入浴を介助する際、どういった流れだとスムーズに、体を冷やさず、入浴できるでしょうか。気を付けたいポイントとともにまとめました。

 

入浴前の健康チェック

顔色が悪くないか、反応が鈍くないか、普段と変わった様子がないかチェックしましょう。いつも一緒に過ごす家族が、「何となくおかしい」と感じる時は、不調であることがほとんどです。

体調や血圧が不安定な高齢者なら、入浴前に体温と血圧を測定すると良いでしょう。血圧が高すぎるようなら、入浴を控えるようお勧めします。

入浴すると体内の水分が奪われます。先にコップ1杯の水を飲んでおくと安心です。

 

脱衣

冬なら脱衣所を温めておきます。体が冷えて血圧が急上昇するのを防ぐ効果があります。

服を脱ぐとき、特にズボンや下着を脱ぐときに体のバランスを崩して転倒しやすいので、つかまる場所、腰かけられる場所を用意しましょう。

 

洗髪・洗身

体にぬるめのお湯をかけ、軽く温めてから洗髪・洗身をします。泡で転倒しやすくなるので、シャワーチェアなどを利用して安全を確保してください。

陰部を洗う時は、手すりにつかまってもらい、中腰の姿勢で洗います。座ったまま洗えるシャワーチェアもあるので、身体状況に合わせて利用しましょう。

シワや皮膚が重なった部分には、老廃物や汚れが溜まります。特に念入りに洗ってください。

高齢者の皮膚はデリケートなので、こすり過ぎないよう注意が必要です。

 

湯船に浸かる

洗い場から湯船の出入りには、手すりやバスボードを活用して安全に移動しましょう。

湯温は40℃程度、熱すぎると血圧が急低下してのぼせの原因になります。高齢者の様子を見ながら、適度な時間で上がってください。

湯上りは、めまいやのぼせで転倒の危険が高まります。足元に気を付けましょう。

  

着衣・休憩

素早く水分を拭き取り、必要なら肌に保湿剤を塗ります。薄着のまま少し涼み、髪を乾かしたり水分補給をしてください。

高齢者にとっては、入浴もひと仕事です。体調の変化に目を配りつつ、ゆっくり休めるようにしましょう。

 

スムーズな入浴のためには、介護者の安全確保・健康も大切です。介護者自信も足元や体調管理に気を配り、水分補給をしっかりして入浴介助を行ってください。

 

高齢者の入浴は血圧に要注意!

冬になると、入浴時に脳出血などを起こして救急搬送される高齢者が増えるそうです。

これは、血圧が極端に変化するために起こります。高齢者にとって入浴時の血圧管理は欠かせません。血圧と入浴の関係をまとめました。

 

温度で変わる血圧

温度が下がると血管が収縮し、血圧が上がります。温度が上がると血管が拡張して、血圧が下がります。この変化が急激であるほど、血圧の変動が大きくなります。

入浴では、裸になる脱衣所で血圧が上がり、熱い湯に浸かると血圧が下がります。さらにお風呂から出ると、血圧は再び上がります。

入浴中のわずか数十分のうちに、血圧はめまぐるしく上下します。

 

血圧の変化で心配なこと

血圧が急上昇すると、血管にまつわる疾患を突然発症する可能性があります。代表的な疾患が、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血といった脳血管障害です。

血圧が10mmHg上昇すると、脳卒中のリスクが20%高くなるといわれます。

心筋梗塞・狭心症など心疾患の危険も増します。

血圧の低下では、即、命に関わるような疾患はほとんどありません。

しかし、のぼせやめまいを起こします。風呂上りにふらついて倒れ、骨折につながる恐れがあります。浴槽内で意識がもうろうとして、溺れてしまう高齢者もいます。

  

対策

とにかく、室温管理が第一です。脱衣所と浴室内を温めてから服を脱いでください。入浴後の水滴をそのままにしておくと急激に体温が奪われるので、乾いたタオルで素早く拭きましょう。

湯温も大切です。熱いお風呂が好きな高齢者もいますが、40℃を目安にしてください。

いきなり熱い湯をかぶらず、ぬるめのシャワーをかけてからゆっくり温まりましょう。

 

温度に気を配って入浴することが、血圧管理に奏効します。

 

介護者の立場から シャワーチェアの選び方のポイント3つ

高齢者が浴室で使うシャワーチェア(入浴用椅子)は、介護者の負担も軽減してくれます。高齢者の使い心地はもちろん、介護者の立場からはどんなポイントに気を付けてシャワーチェアを選べばよいかをまとめました。

 

安定性・姿勢保持

入浴時の介護では、介護者も高齢者と一緒に転倒してしまう危険があります。

シャワーチェアを選ぶなら、まずは高齢者が座ったりつかまっても倒れにくい安定性が第一です。

座位の保持に不安がある高齢者では、洗身・洗髪中に座面の上で滑ったり、ずり落ちるかもしれません。背もたれや肘掛けがしっかりしていれば、高齢者の体を包むような形になり、座位を保持しやすくなります。

  

浴室のスペースとの兼ね合い

一般家庭の浴室では、洗い場にシャワーチェアを置くとほとんどスペースが残りません。その狭い場所で入浴を介助する介護者は、とても動きにくく、腰を痛めることもあります。

安定性などは確保しつつ、コンパクトな作りのものが望ましいでしょう。座面が回転するタイプなら、狭い洗い場でもスムーズに浴槽へ移動できます。

使わない時には折り畳めるシャワーチェアなら、掃除や他の家族が入浴の際に邪魔になりません。

 

手入れのしやすさ

シャワーチェアは清潔に保たなければなりませんが、細かい部品や継ぎ目が多く、洗うのもたいへんです。シンプルな構造のものなら、手入れがしやすいでしょう。座面や背もたれに取り外し式のパッドが付いているものは洗いやすく、衛生的です。汚れが付きやすい座面の洗いやすさに着目してください。

  

濡れた体にシャンプーの泡が付くと、より滑りやすくなります。高齢者と介護者の安全を守るためにも、適切なシャワーチェアを探してください。

 

入浴できない高齢者には清拭!清拭の基礎知識

身体の清潔を保つには入浴が一番ですが、衰弱や疾病によって入浴できない高齢者もいます。そのような場合、体を拭くことで清潔を保つ「清拭(せいしき)」という方法があります。

 

清拭とは何か、基礎知識をまとめました。

  

清拭とは

熱めの湯などに浸してから絞ったタオルで体を拭きます。全身を拭く「全身清拭」と、手足や陰部など体の一部分だけを拭く「部分清拭」があります。

 

清拭の効果

体を清潔に保ち、感染症を予防します。皮膚に刺激を与えるマッサージ効果もあり、高齢者は爽快感とリラックスを得られます。入浴ほど体力を要しないため、身体への負担が少ないのもメリットです。

 

介護者にとっても入浴介助よりは行いやすいため、日替わりで入浴と清拭を組み合わせるのも良いでしょう。

 

いつ清拭をするか

寝たきりや通常の入浴が難しい高齢者なら、入浴代わりに1日1回全身清拭をすることが多いでしょう。

 

ふだんは入浴していても、体調に不安がある日は清拭で済ませる高齢者もいます。汗をかいたとき、就寝前、寝汗をかいたときなど、タイミングを決めて行っても良いでしょう。

 

部分清拭なら、食事前に手だけ、排せつ後に臀部だけと、手軽にさっと清拭できます。

 

清拭が適している高齢者の具体例

疲労や衰弱が激しく、入浴には適さない高齢者なら清拭がお勧めです。風邪気味、血圧が高めなど、入浴で体調が悪化する恐れがある場合も、清拭が良いでしょう。関節疾患などで身体機能が低下している時も、清拭の方が安心です。

  

手軽で高齢者もサッパリできる清拭は、日常のケアにもっと取り入れたい方法です。

 

ちょっとしたコツで効率よく清拭~上半身編

清拭では、体の部位ごとにそれぞれ拭き方のコツがあります。手早く確実に汚れを落とせるよう、上半身の部位ごとに拭き方のポイントをまとめました。

 

目頭から目尻へ、まずは目の周りを拭きます。目に汚れが入らないよう、タオルに汚れが付く前、清拭の最初に行いましょう。

※感染症を防ぐため、右目と左目ではタオルの違う場所で拭くのもポイントです。

 

次に汚れが溜まりやすい眉毛周辺、鼻と小鼻を上から下に拭いていきます。

口の周りは食事の時についた汚れが残りがちなので、特に丁寧に拭きます。額から頬、顎にかけては、大きくマッサージをするように拭き下ろしていきます。

最後は、耳と耳の後ろです。うっかり忘れやすい部分ですが、汗や老廃物が溜まりやすいので、念入りに行いましょう。

 

手・腕

下から支え、手先から腕の付け根に向かって拭くのが基本です。

腕をつかむよりも、関節を支えるイメージで補助すると、スムーズに行えます。

手首、ひじの内側、脇の下は汗や汚れが溜まりやすい箇所です。

 

首・体幹部

シワが多い首は、シワを伸ばしながら拭いていきます。鎖骨→胸の間→みぞおち→わき腹の順に、タオルの面を大きくして拭きます。

腹部はへその周りを円を描くような動きで拭くと、便通にも効果的です。

 

背中

側臥位を安定させることが大切です。高齢者が自力で姿勢を保持できない場合は、クッションを挟む、抱え枕をするなどして補助します。背骨に沿って、できるだけ大きな動作で拭きます。

背中から臀部にかけては床ずれ(褥瘡)ができやすいので、清拭をしながら皮膚の様子をチェックしましょう。

  

部位によって、タオルの面の大小、拭く動作の大きさを加減すると、効率よく汚れを落とせます。

 

スムーズに清拭を行うための手順

全身の清拭は、拭く順番を決めて手際よく進めていきましょう。介護者と高齢者の負担が軽くなります。

 

タオルの汚れかた、体位変換の回数などを考え、合理的な手順を紹介します。

 

基本的な流れ

「末端から体の中心部へ」「上半身から下半身へ」というのが、全ての基本です。血液の循環を考慮した流れですが、この順序だとタオルの汚れ具合も少ない方から多い方へとなり、タオル交換の頻度を減らせます。

 

拭くときにも、体の部位ごとに「末端から体の中心部へ」を心がけると、マッサージ効果があります。

 

全身清拭の場合

高齢者が寝たままの姿勢で清拭を行うなら、「末端から体の中心部へ」「上半身から下半身へ」の原則を踏まえ、顔~両腕~首・腕・腹部~両足~背中~臀部・陰部が良いでしょう。この順序だと体位変換が1回で済み、介護者の肉低的負担も軽くなります。

 

具体的には、顔から拭き始め、両手先~腕~上腕と進めていきます。

 

上半身の体幹部は、首~胸~腹の順で拭いていきましょう。面積が広いので、大きめにタオルを折りたたみ、素早く拭いていきます。

 

タオルを替えたら両足先から下肢・大腿部と拭き上げます。ここで高齢者に側臥位をとってもらい(できない時は介護者による体位変換)、背中の上から臀部にかけて拭きます。

 

最後は念入りに汚れを取りたい臀部と陰部です。背中から臀部を拭いたら、再び仰向けになってもらい、最後に陰部を拭いて終了です。

 

皮膚表面に水分が残っていると体が冷えるので、拭き終えた部分はバスタオルでくるみ、保温してください。最後に乾いたタオルで軽く体を押さえるようにすると、水分が残りません。

  

慣れるまでは手間取りますが、理にかなった順序なので、回数を重ねるごとに自然と身に付くでしょう。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/2010/01/12-033008.php)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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