カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
  1. カラダノートTOP >
  2. 健康診断・健康管理 >
  3. 健康食品・飲料 >
  4. 成分別 >
  5. 嘘?ホント?『クエン酸を摂取すると、疲労回復効果がある』の真実

健康診断・健康管理

嘘?ホント?『クエン酸を摂取すると、疲労回復効果がある』の真実

疲労原因『乳酸』は間違い?!

最近、市販されている飲みものに「クエン酸入り(疲労回復効果)」と記載されているのを見かけたことがある、という方は非常に多いのではないでしょうか?しかし、この記載には根拠が見られないとして、現在様々なところで議論がされているようです。

 

以前には、疲労を起こす原因物質とは「乳酸」であり、これが筋肉中に過剰に蓄積されることで生じると言われていましたが、この説が生まれたのは、古くは1929年、研究者のHillsらによるカエルの筋肉を実験体とした研究に基づいたものであったようです。

 

乳酸が疲労を引き起こすメカニズムとして説明されていたのは、『激しい運動後、筋肉内の酸素が低下するとともに、酸素を必要としないエネルギー代謝・解糖系の最終段階である乳酸が生成され蓄積されることで、体内酸性化(アシドーシス)を生じ、筋収縮が阻害される(=疲労感)』という機序によるものであると言われていました。

 

しかしこの説が2004年に、科学誌サイエンスで発表された論文によって大きく覆されました。

 

その内容とは、『疲労を引き起こさせる原因物質は、乳酸ではなくカリウムイオンである』というものでした。それでは、乳酸は一体どのような作用があるのか?と言うところですが、サイエンス誌の中では、通常細胞内に存在するカリウムイオンが細胞外に流出・蓄積することで、ナトリウムイオンチャンネル機能を低下させ、活動電位を阻害することが筋疲労の原因であるが、『乳酸を添加しpHが低下することで、張力が完全に回復した』とされています。

 

つまり、乳酸は筋疲労を回復させるために必要な物質であるということが明らかになったようです。

 

しかしここで新たな疑問点として、いくつかの実験においては『クエン酸を摂取すると、乳酸値は減少した』という結果が見られますが、乳酸がエネルギー源であるなら、クエン酸の摂取によって減少するのであれば摂らない方が良いのではないか?という疑問が新たに生じます。以下では、クエン酸ついて行われた実験を元に、筋疲労にクエン酸は有効であるのかを考えて行きたいと思います。

 

クエン酸と運動持続時間の関係は? 

過去にNHKの健康番組にて紹介された、クエン酸と運動持続時間に関する実験を取り上げてみたいと思います。

 

<ラットにおける実験2例>

1)クエン酸を与えた方のラットが40秒長く運動を持続できた

ラットに乳酸、クエン酸を与えたグループ、与えていないグループの4組にそれぞれ分け、持続運動時間を調べたところ、乳酸を与えても運動にはほぼ関係がなく、クエン酸を与えると40秒長く運動持続出来た。

 

2)ラットにクエン酸+グルコース投与で、グルコース単独よりも回復が早いことが確認

1993年の実験で、運動終了後、疲労困憊に至ったラットにクエン酸+グルコースを経口投与すると、グルコース単独投与に比べ、肝臓と筋肉グリコーゲンの早期の再補充が確認された。

 

<ヒトによる実験2例>

3)クエン酸摂取によって、速い乳酸値低下が確認された

2001年の実験で、自転車で運動した被験者に終了後、(a)クエン酸+グルコース(b)レモン果汁+グルコース(c)グルコースのみを摂取してもらい血中乳酸を測定したところ、クエン酸又はレモン汁を飲んだ(a)(b)が速く乳酸濃度が低下した。

 

(4)クエン酸摂取後、筋肉疲労度を測定したが、何も摂取しない時と差は見られなかった

1995年の実験で、被験者に膝の屈伸運動をしてもらい筋肉疲労度を測定したところ、クエン酸を摂取した場合と摂取しない場合に差はなかった。但し乳酸値の低下は、クエン酸摂取の場合の方が速かった。

 

<結果として分かったこと>

◆クエン酸を運動前に与えると・・・

⇒運動継続時間には伸びが見られ、筋肉疲労度・運動直後の血中乳酸値には差は見られず、乳酸値が低下(元に戻る)のは速かった。

 

◆クエン酸を運動後に与えると・・・

⇒乳酸値が低下(元に戻る)のが速く、肝臓・筋肉のグリコーゲンの早期の再補充が確認された。

  

(参考ホームページ:iwanの自転車日記、サプリメントで科学する・クエン酸、ALL Aboutクエン酸ダイエットの効果・嘘と本当)

 

最後に

上記の実験結果に加えて、乳酸の研究をされている八田秀雄教授によると、クエン酸の効果は、400m走ほどの激しい運動で筋疲労が生じた際に、数十グラムのクエン酸を摂ると少しは効果が見られる程度である、と述べられています。

 

クエン酸と運動持続時間の増加に関する理論は確立されたものが未だ無く、行われた実験も大規模なものが無く信憑性に欠ける部分がありますが、今回参考させて頂いたいくつかのホームページによりますと、ひとまず実験結果として何らかの状態向上が見られているのだから、クエン酸は摂るに越したことはないのでは、と締められていました。

 

通常の摂取量においては、クエン酸摂取によって健康被害なども見られないようですので、結果を信頼して始めてみるのも良いのではないかと思いました。

(photoby://pixabay.com/

著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-08-01掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


通報する

成分別に関する記事

合成の脂溶性ビタミンの危険性とは?

  合成の脂溶性抗酸化ビタミンを摂取すると、疾患リスクが増加する?!   ...

カロリー0はほんとに安心?!危険もある身近なアスパルテームとは?

アスパルテームという言葉を聞いたことはありますか?   身近なお菓子などに入っ...


「カフェインレス・ノンカフェイン」で得られるメリットと知っておきたい安全な抽出法

近年、欧米のコーヒーチェーン店ではスタンダードになっている「デカフェ(カフェイ...

知ってる?『ラクトフェリン』の知られざる風邪予防パワー!

  母乳にも含まれる『ラクトフェリン』とは?   『ラクトフェリン』と言えば、...

カラダノートひろば

成分別の関連カテゴリ

ブックマークは20件まで登録可能です
トップへ戻る