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介護・認知症

訪問介護のサービス~基礎知識から生活援助の条件、気をつけたいトラブル

介護保険を利用した訪問介護には、身体介護・生活援助・通院のための介助があります。それぞれに利用条件が設けられているため、注意が必要です。

 

特に同居家族がいる場合は、介護度に関わらず生活援助が受けられない点に気を付けてください。生活援助を受けるための要件と、例外措置を説明します。

 

生活援助を受けられる人

要支援1以上、または要介護1以上の認定を受け、原則として同居の家族がいないことが生活援助を受けるための条件です。

 

特例

同居する家族がいても、次のような理由で家事ができないと認められる場合は、生活援助の利用が認められることがあります。

 

【家族の心身状況】

・同居の家族も、要介護または要支援認定を受けている

・同居する家族が、身体・知的・精神障害のいずれかを有する

・同居する家族の病気

 

【家庭内の問題】

・家庭内に複数の要介護者を抱え、家族の負担が著しく大きい場合

・介護の負担から、高齢者へのケアが十分ではない、虐待にいたる恐れがある

・家庭内に非常に深刻な問題があり、生活への援助が期待できない

 

単に、「仕事で日中は家族がいない」という理由では、サービスを受けるのが難しいでしょう。長期の出張が頻繁にあるなど、やむを得ない事情がないと認められません。

 

対応

同居する家族以外に、近隣に住む親族から援助を受けられないか、本当に家事の時間を捻出できないかなどを検討し、必要と認められれば生活援助が行われます。

 

同居する家族がいるからといって、一律に生活援助から除外するわけではありません。ケアマネージャーに相談して、特例に該当する場合は、利用の申請をしてみましょう。

 

訪問介護のトラブルを避けるために気をつけることって?

訪問介護は家の中というプライベートな空間の中、高齢者と1対1で行われるため、行き違いや問題が起こることも珍しくありません。トラブルの事例と、トラブルを避けるために気を付けたい点を挙げます。

 

サービス内容の線引き

訪問介護とひと口で言っても、生活支援と身体介護では受けられるサービスが違います。

 

家事全般を担う生活支援の利用なら、訪問介護員に高齢者の清拭(体を拭く)やオムツ交換は頼めません。家族の分の家事は対象外ですし、日常の範囲を超えた生活支援もできません。

 

「このくらい、してくれてもいいのに」という気持ちから、訪問介護員への不満が募ることもあるようです。事前にできること、できないことを確認してください。特に行ってほしい支援があるなら、あらかじめ伝えておきましょう。

 

物損事故・紛失

訪問介護員が掃除機を壊してしまった、皿を割ってしまった…という物損事故が起こる場合もあります。もちろん、訪問介護の事業所に報告して弁償されます。ただ、もともとヒビが入っていたり経年劣化していて、訪問介護員が壊したという言い切れないものは対象外です。

 

また、「置いてあった小銭が無くなった」「宝飾品を持っていかれた」という訴えもあります。貴重品や壊れやすいものは、訪問介護の前に片づけておくことが鉄則です。

 

認知症で「ものを取られた」と思い込みやすい高齢者なら、家族が注意して小銭でも目に付く場所には置かないようにしましょう。買物を頼んだら、その都度レシートを確認するのも大切です。

 

訪問介護員と高齢者の相性

良い訪問介護員でも、高齢者が何となく「合わない」と感じるケースがあります。ケアマネージャーや訪問介護の事業所に相談して、交代も可能です。高齢者の性格などをあらかじめ伝えておくと良いでしょう。

 

トラブルを避け、気持ちよく訪問介護を受けられるよう、気になることがあれば、その度に相談しましょう。

 

どこまでOK?通院等乗降介助の範囲

訪問介護の通院等乗降介助は、「日常生活及び社会生活上必要な行為」を行うために認められたサービスです。

通院が主な目的ですが、通院「等」とあるように、他のケースでも認められる場合があります。この「等」にあたるのは、どんな場合かをまとめました。

 

認められるケース

・病院への通院

・食料品・日用品といった生活必需品の買い物

・デイケア、有料老人ホームなど介護保険施設の見学

・公共施設での申請・届出

・銀行や郵便局での預貯金の引き出し

・選挙での投票

社会生活をおくるうえで欠かせない行為が、対象になります。

 

認められないケース

・入退院、転院のための送迎

・リハビリセンターへの送迎

・生活必需品以外の買い物(家具・贈答品の購入。著しく遠方の店での買い物)

・個人的な趣味活動(ドライブ・習い事・旅行の送迎)

・仕事

・理髪店、美容院、入浴施設への送迎

・冠婚葬祭への出席、お墓参り

・身内、友人宅への訪問、お見舞い

・休診時の通院

 

日常生活に最低限必要な範囲を超えた、個人的な理由による送迎は、認められていません。

これらの目的で送迎を依頼するには、全額自己負担で福祉タクシーなどを利用する必要があります。

病院に関係することでも、入退院や転院は認められません。あくまでも通院を対象としたサービスだからです。

「どこまで、何を認めるか」というのは、自治体や訪問介護事業所によって多少の差があり、曖昧な部分も多いのが実態です。

ケアプラン作成時に、可能な範囲を確かめておきましょう。

 

訪問介護のサービス~「通院等乗降介助」の基礎知識

訪問介護の区分には、生活支援・身体介護に加え、もう1つ「通院等乗降介助」というものがあります。どのようなサービスで、他の通院介助とはどう違うのかをまとめました。

 

定義

通院等乗降介助とは、訪問介護員(またはホームヘルパー2級)の資格を満たした人が運転する車両に乗り、病院などへ外出できるサービスです。

車の乗り降りや、病院での診察手続きなどの介助が受けられます。「介護タクシー」とも呼ばれます。

 

費用

片道1,000円(自己負担100円)かかります。自宅から病院へ行き、診察後に自宅へ送ってもらうのは往復なので、2,000円(自己負担)かかります。

この費用は、介護サービスに対する利用料なので、タクシーのように距離に応じた運賃は実費で支払わなくてはなりません。

たとえば病院までの運賃が800円なら、利用料の自己負担分100円と合わせて900円かかります。往復なら、1,800円です。

車椅子のまま乗車できる、車いす車両では料金が別途加算される場合があります。

 

対象

要介護1以上に認定された人が対象です。要支援1・2の人は利用できません。

行き先は、原則として病院ですが、通院「等」乗降介助とあるように、日用品の買い物や役所・銀行なども認められるケースがあります。

 

メリット

電車やバスでの移動ができない高齢者にとっては、貴重な交通手段です。独居の場合はもちろん、家族がいても車の運転ができない、日中は家族が仕事に出ているといった人には助かるでしょう。

車の乗り降りや病院の受付がスムーズにできない高齢者でも、介護訪問員の有資格者の介助付きなら安心です。

 

外出に不安があり、通院もままならない高齢者にとっては、大いに活用したいサービスです。

 

嫌な思いをしないために~訪問介護の金銭トラブル回避法!~

訪問介護で多いのが、金銭にまつわるトラブルです。

生活援助で買い物をするなど、訪問介護員が高齢者のお金を扱う場面もあります。

金銭トラブルを起こさないよう、注意したい点をまとめました。

 

報告と確認

高齢者の財布から日用品を買うためのお金を出す際には、訪問介護員と高齢者が一緒に金額を確認するようにしましょう。

「お財布から1000円札で払いますね。オツリの500円、戻しておきますね」というように、出入りした金額をその都度確認してもらうと、お互いに安心です。

もちろん、レシートは保管するよう、訪問介護員に頼んでおきましょう。

高齢者に分かりやすいよう、「いくら使って何を買ったか」というメモを残してもらうのもお勧めです。

 

金銭管理を任せない

訪問介護員が高齢者のお金を扱えるのは、日常の買い物など、必要最低限にとどまります。

通帳を預ける、年金の管理を任せることは、訪問介護員の権限を超えているので、依頼できません。

 

認知症の場合

「訪問介護の後、お金が無くなっているような気がする」「テーブルの上の小銭がない」など、認知症の高齢者が「お金を取られた」と訴えるケースもあります。

基本は、目に見える場所に貴重品や現金を出しっぱなしにしないことです。

「財布がない」と言われたとき、すぐに出せるよう、確認用の財布を用意しておくのも1つの方法です。

認知症で管理できないからと、訪問介護員に通帳を預けるのは厳禁です。

 

金銭トラブルを防ぐのは、訪問介護員との密なやり取りと、信頼関係です。

金銭の管理を厳密に行い、少額でも報告と確認を欠かさないようにすれば、お互いに嫌な思いをしないで済みます。

(Photo by:http://www.ashinari.com/)

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-04-13掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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