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健康診断・健康管理

アルファベットと数字の羅列…代表的な腫瘍マーカーについて知る!

 

腫瘍マーカーは癌の早期発見には有用とされていない

 

腫瘍マーカーは、現在人間ドックなどの検診では馴染みの深いものとなっており、患者とっても、癌が発生していないことを早期に確認するためにも重要な手段と考えられています。しかし、一般的に腫瘍マーカーは診断感度や診断特異度が低く,早期癌の発見には効力を発揮できないと言われています。医師が実際に有用と考えられているのは手術後の経過観察や癌の再発の発見に対してです。患者として受診するのに、知らされていないことが多いため、検査に対して誤った考えを持たれる場合も多いようです。以下では、腫瘍マーカーの名称に関する説明からそれぞれの特徴についてご説明していきたいと思います。

 

腫瘍マーカーの名称はどのように読む?

 

腫瘍マーカーはアルファベットと数字の羅列で、何を意味しているのか分からない為、理解し難いという方も多いと思います。しかし、アルファベットの最後の文字は、その物質が何であるのかを示しているため、この部分を読むと理解がしやすくなります。『CEA』のように、最後にAが付いているものがAntigen「抗原」、『AFP』のようにPが付いているものがProtein「タンパク質」です。

 

代表的な腫瘍マーカーについて

 

◆AFP(α-フェトプロテイン:α-fetoprotein)
AFPは、胎児期に肝臓で産生される血清たんぱくで、元来母体と胎児間の物質移送に関係している物質であると言われています。出生直後には血中濃度は10,000ng/mL前後の高値を示すが、その後成長するに従って減少し、通常小児や成人においては10ng/mL以下のごく低濃度にしか存在しません。


<基準値(10.0ng/ml以下 )より高値の場合>
【癌⇒】転移性肝がん、原発性肝がん、睾丸・卵巣腫瘍、胆管・胃・肺・食道がん、胎児性がんなど
【その他⇒】肝硬変、慢性肝炎、妊娠、胃漬瘍など

 

◆CA15-3(カーボンハイドレート アンティジェン15-3:carbohydrate antigen 15-3)
CA15-3は、乳がんに関連して血中高値となる糖鎖抗原(糖たんぱく)です。細胞破壊により血中に放出されると推測されています。乳がんに特異性が高く(乳腺以外のがんでは異常値を示しにくい)、中でも再発・転移乳がんに血中濃度が上昇する(早期では陽性率は低い)ので、再発のマーカーとして用いられます。乳がんの腫瘍マーカーでは、CEAとともにポピュラーなものです。


<基準値(25.0U/ml以下 )より高値の場合>
【癌⇒】乳がん

 

◆CA19-9(カーボンハイドレート アンティジェン19-9:carbohydrate antigen 19-9)
CA19-9は、消火器系のがん(膵臓・胆のう・胆管など)において血中高値となる糖鎖抗原(糖たんぱく)です。細胞破壊により血中に放出されると推測されており、特に膵臓がんにおいて高値となります。高頻度かつ高濃度に血中に検出されるため、優れた腫瘍マーカーと評価されていますが、全例において高値とならず(陽性率80%)、単独ではなく、CEAと合わせて用いられることが多いとされています。


<基準値(37.0U/ml以下)より高値の場合>
【癌⇒】消化器系(特に膵臓・胆のう・胆管がん、また胃・大腸なども)
【その他⇒】肝硬変、慢性肝炎、胆石、糖尿病など

 

◆CA125(カーボンハイドレート アンティジェン125:carbohydrate antigen 125 )
CA125は、正常であっても卵巣、子宮内膜、腹膜、胸膜などに存在している糖鎖抗原(糖たんぱく)で、卵巣がんが発生した際に特に血中高値となります(陽性率約80%)。また子宮内膜症や妊娠、また月経によっても血中濃度が上昇するので注意が必要です。


<基準値(35.0U/ml以下)より高値の場合>
【癌⇒】卵巣がん、子宮体がん、肝細胞がん、胆道がん、膵臓がん
【その他⇒】子宮内膜症、腹膜炎、胸膜炎(妊娠、月経においても軽度上昇する)

 

◆CEA (癌胎児抗原、カーシノエンブロニック アンティジェン:carcinoembryonic antigen )
CEAは、結腸がんや胎児の結腸粘膜組織において発見された糖鎖抗原(糖たんぱく)であり、幅広い癌に出現することから、腫瘍マーカーの中でも最も有用なものであると言われています。陽性率の高いものでは、大腸癌で50~70%、膵臓・胆道・肺癌で40~60%、胃癌で30~40%と言われています。早期発見に役立つまでではないが、癌手術後の経過観察や、特に再発の早期発見には有効とされています。


<基準値(5.0ng/ml以下)より高値の場合>
【癌⇒】消化器系(大腸がん、胃がん、肝がん、胆道がん、食道がん)、肺がん、乳がん、子宮がんなど
【その他⇒】肝硬変、慢性肝炎、閉塞性黄疸、胆石症、消化管潰瘍、糖尿病、喫煙

 

◆CYFRA (サイトケラチン19フラグメント:cytokeratin 19 fragment)
CYFRA(シフラ)は、肺の扁平上皮細胞を構成している蛋白成分(サイトケラチン)であり、がん化が起こった際にタンパク質分解酵素が分解することで血中濃度が増加するものと考えられています。肺のほか、卵巣・子宮がんにおいても高値を示します。


<基準値(3.5ng/ml以下)より高値の場合>
【癌⇒】肺扁平上皮がん、肺腺がん、卵巣がん、子宮頸部扁平上皮がん、子宮内膜がんなど 

 

最後に

 

上記でも述べましたが、腫瘍マーカーは、既に特定の癌が発生していると診断された後であれば、その経過を確認するツールとして非常に有用であると言われていますが、早期の小さな癌に対しては感度が低く、早期発見を考えて受けるには実用的でないと言われています。また比較的進行した癌なら発見できたとしても、複数の臓器に対応しているマーカーであったり、癌以外の疾患にも高値を示す場合があったりなど、絞込みを行う際にも問題があるようです。実際には、いくつかの腫瘍マーカーを組み合わせて検査が行われるのが常ですが、いずれにしても癌の早期発見に対しては、他の癌検査を行う必要がありそうです


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著者: あせちるこりんさん

本記事は、2016-07-30掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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