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生活習慣病

家族性高コレステロール血症の症状と診断法~気をつけて!閉経後や妊娠中に多い脂質異常症~

    

 

 

本来、脂質異常症には自覚症状はありません。

 

血液検査により、高LDLコレステロール、高トリグリセライド(中性脂肪)、低HDLコレステロールが診断され、初めて脂質異常症と知ることになります。

 

しかし、家族性高コレステロール血症(familialhypercholersterolemia:FH)は、高コレステロール血症、皮膚および腱黄色腫、若年性動脈硬化症による冠動脈疾患(CAD)などを主な症状とする遺伝子性疾患で、常染色体優性遺伝形式をとります。

 

原因遺伝子としては沸区からLDL受容体遺伝子が知られていますが、近年、LDL受容体の機能に関わるPCSK9やARHなどの遺伝子の報告もされています。

 

家族性高コレステロール血症患者はわが国では25万人以上と推定されていますが、最近日本においての家族性高コレステロール血症患者数がさらに多くなっているとの報告もあります。

 

家族性高コレステロール血症は遺伝性代謝疾患の中でも最も高頻度であり、日常診療においても高頻度で見受けられます。

 

冠動脈疾患や大動脈弁狭窄など動脈硬化による疾患を高率に引き起こすため、家族性高コレステロール血症の診断においては、早期発見、早期治療がによる動脈硬化の発症と進展の予防が大切となります。

 

FX IndexによるFHの診断

1. 未治療時のLDLコレステロール値

160~179㎎/dl ……1点

180~199㎎/dl ……2点

200㎎/dl以上 ……4点

 

2. 家族歴(二等親)

以下の項目に該当の場合……2点

・若年性冠動脈疾患(男性<55歳、女性<65歳)

・LDLコレステロール値>180㎎/dl(>15歳)

または、FHと確定診断されている場合……4点

 

3. 以下の項目に該当の場合……6点

・県黄色腫または皮膚結節性黄色腫がある

・X線軟線撮影またはゼロラジオグラフィによるアキレス腱肥厚の判定(側面で最大径9mm以上)

 

4. 若年性角膜輪(<50歳)あるいは若年性冠動脈疾患(男性<55歳、女性<65歳)がある場合。……4点

 

5. LDLレセプター関連遺伝子が認められた場合……8点

 

+LDLレセプター活性低下≪健常人の80%未満≫は診断の参考

各項目ごとの合計が6点以上でFH疑い、8点以上で確定診断とします。

 

ご家族に脂質代謝異常の方がいる場合は、家族性高コレステロール血症を疑い、一度検査をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

脂質異常症(高脂血症)は症状がないってホント? 

どんな病気にも症状はつきものです。

最近体が痛いな、重いなと感じたら何らかの病気の症状かもしれません。

脂質異常症(高脂血症)の場合はどのような症状が現れるかを見ていきます。

 

●サイレント・キラー

サイレント・キラーとは音なき殺人者ということです。

誰にも気づかれずにひっそりと人を殺してしまうことにかけて、症状のない病気をサイレント・キラーと表現することもあります。

脂質異常症(高脂血症)はまさにサイレント・キラーで、自覚症状が出ることはほとんどありません。

気付かないうちに病気が進行しているというのが脂質異常症(高脂血症)の恐ろしいところだと言われることもあります。

 

●例外もある

サイレント・キラーとして知られる脂質異常症(高脂血症)ですが、症状が出るタイプもあります。

それは家族性の脂質異常症(高脂血症)です。

生活習慣が原因で発症する脂質異常症(高脂血症)よりもはるかに血液内の脂質が増えてしまう家族性脂質異常症(高脂血症)の場合は肥厚、黄色腫などの症状がみられます。

 

●症状がないからこそ検査を 

生活習慣によって引き起こされた脂質異常症(高脂血症)は、症状がないからこそ検査で状態を明らかにすることが望まれます。

定期的な検査、食生活や生活習慣の改善で上手に脂質異常症(高脂血症)と付き合っていくことは可能です。

 

脂質異常症(高脂血症)が命に係わる合併症を引き起こす前に定期的な血液検査で今の自分の体をよく理解しておきましょう。

 

 

脂質異常症や狭心症など、脂質異常の人がなりやすい病気や合併症

脂質異常によって、脂質異常症や脂肪肝、糖尿病などが発症し、さらに動脈硬化が進行すると、頭部血管障害や心臓病、腎臓病など重大な病気を引き起こす可能性があります。

 

・脂質異常症

血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪の値が異常になる状態で、動脈硬化の原因になります。

高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、高トリグリセリド血症があります。

 

・脳梗塞・脳出血

脳梗塞は、脳の動脈が詰まってその先に血液が流れなくなり、脳細胞が壊死する病気です。

脳出血は脳の動脈が切れたり破れたりして、脳内部に血液があふれ出て、脳を圧迫したり、破壊します。

いずれも動脈硬化や高血圧が原因で、脳に様々な障害を引き起こします。

 

・閉塞性動脈硬化症

動脈硬化によって血管が狭くなり、障害が起こる病気です。

下肢動脈におこると、血行障害のため、歩行中に足が痛んで歩けなくなったり、傷が治りにくくなったりします。

重症になると、脚の組織が壊死することもあります。

高齢者に多く見られる病気です。

 

・心筋梗塞・狭心症

心像を動かしている筋肉(心筋)や心臓の組織に血液によって酸素や栄養を送っているのは、冠状動脈です。

動脈硬化が進み、この感情動脈が狭窄を起こして血流が悪くなるのが狭心症です。

冠動脈が詰まって真菌が編成したり、壊死したりするのが心筋梗塞です。

 

・慢性腎臓病

メタボリックシンドロームは腎臓病と深い関係があり、腎機能が低下する慢性腎臓病がおこることがあります。特に近年、糖尿病性腎症が増加しています。

 

・糖尿病

血液中には、エネルギーのもとになる糖分(血糖)が含まれているが、血糖の値が異常に上昇する病気が糖尿病です。

糖尿病を放置すると、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの合併症にかかりやすくなります。

 

 

気をつけて!閉経後や妊娠中に多い脂質異常症       

脂質異常症は動脈硬化性疾患のハイリスクであり、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患に至る原因だと言われています。

 

本来、女性は男性に比べてその比率は少ないとされていますが、閉経後や妊娠中に脂質異常症になる確率が高くなることも知られています。  

 

どうして閉経後に脂質異常症になりやすいのか?

女性は閉経後にLDLコレステロール値が上昇しやすく、心血管疾患のリスクが上がります。

 

それには女性ホルモンであるエストロゲンが減少することが影響しています。エストロゲンの低下によって肝臓におけるLDL受容体が減少し、血中の総コレステロール値が上昇するというしくみです。

 

閉経以降、血清総コレステロールレベルは年齢とともに増加します。

 

糖尿病もその病理上心血管疾患の高いリスクとなるため、閉経後の女性で糖尿病に罹患している場合は、さらに注意が必要です。

 

妊娠中も脂質異常症になりやすい

また、あまり知られていませんが、女性は妊娠中に脂質異常症になりやすいとされています。これは妊娠に伴い内分泌に大きな変化が生じるためです。

 

以前は妊娠中の過食や体重増加が脂質異常の原因だと思われていましたが、最近ではそのLDLそのものの形状の変化が問題だということが判明しました。

 

妊娠前には全く血液データ上異常がなかった女性でも、妊娠中はLDLサイズに変化が生じ、サイズが小型化します。

 

小型化したLDLは腎臓にかなりの負荷をかけ、腎毒性を持つ場合があります。このことが妊娠中毒症の原因になるとも言われています。

 

この変化はあくまでも一過性で、妊娠が終了すると血清コレステロール値も正常にもどりますが、この妊娠中の急激な変化が血管に負担をかけ、妊娠中毒症の悪化や妊娠中の心疾患や脳溢血などの合併に至る場合もありますので、注意が必要です。

 

女性の体は、妊娠中も閉経後もエストロゲンが減少することが知られています。要するに、エストロゲンの分泌量が減少することが、女性の動脈硬化系疾患のリスクを引き上げる大きな誘因になっているようです。

 

(Photo by:http://www.ashinari.com/2013/07/07-379857.php )

著者: カラダノート編集部

本記事は、2017-05-02掲載時点の情報となります。
記事内容について実行の際には、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。


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